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ボカロの調声のやり方 [楽器・機材紹介]

最近はボカロ曲を中心に曲を作ってます。音程と歌詞だけ入力すれば、それなりにボカロは歌ってくれますが、それだと単調な感じは拭えません。そこで、1音毎に各パラメーターを調整していきます。いわゆる調声です。今回はそのやり方の解説です。すべてPiapro Studio上でやります。画像は以前公開した曲「明日への扉」から抜粋です。

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Piapro Studio 3パートの曲

どういう風に歌わせるかは好みによるかと思います。ボカロの場合、あまり作り込まずにあえて機械っぽく歌わせるのもありだと思います。自分も自分的にカッコよく聞こえるように調声しているだけで、特に決まりごとはありません。どちらかと言うとロックバンドのボーカル的な歌わせ方なので、細かい表情よりアクセントが重要だと思って調声してます。では、解説です。

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メインのボーカル・パート、サビの出だし

■音色の設定Piapro_03
始めにGender、Breathiness、Brightness、Clearnessの4つのパラメーターで音色を決めます。よりロックっぽくするために、Genderを男性的に、Breathinessを上げてかすれた感じにする場合が多いです。Brightness、Clearnessは、最終的にミックスダウンする時の音質を見越して調整します。Brightnessが高域、Clearnessが超高域と捉えてます。これらのパラメーターは固定の場合が多いです。

■音量の設定
次に強弱です。ここから先は、地道に1音毎に調声していきます。始めにVelocity(子音の長さ)とDynamics(音量)を書き込んで行きます。どちらも強拍は高く、弱拍は低く設定します。また、Dynamicsは、時間軸で変化させます。音の出だしと最後の音量を低くして、音の途中でピークを持たせます。ピークの位置が遅くなるほどソフトな印象になります。力強い歌い方は、発音から4分の1ぐらいの位置、優しい歌い方は、2分の1ぐらいの位置です。

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■アクセントの設定
次に、アクセントに関係するパラメーターも1音毎に調整していきます。Piapro Studioのプリセットのaccentやlegato(アクセント、レガート)などを選択すれば大半は大丈夫ですが、さらに強調したい箇所は"ディケイ"や"アクセント"のパラメーターを上げていきます。また、さらに強調するためには音を短く(スタッカート気味に)するなど各音の長さも合わせて作り込みます。

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■音程の設定
次に音程のパラメーターです。フレーズの区切りの頭では、いわゆるしゃくりあげのために"ベンドの深さ&長さ"を、長いフレーズでは"ビブラートの長さ&種類"を設定します。Pitch Bendで音程を動かすことはほとんどしません。

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ほとんどのパラメーターの個々は変わったかどうか分からない微妙なのが多いですが、複数のパラメーターを変えると関連して効果が表れるようです。なので、何度も聞き直しながらの修正作業になるので大変ですが、思ったように歌ってくれようになると楽しい作業です。


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