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なぜ買わないか? [雑感]

今回はギターやエフェクターなどの周辺機材の雑記です。本ブログをご覧になっている方なら分かると思いますが、最新の機材の話などは全く出てこなくて、逆になぜ買わないかという話です。

MyOldStratocaster


一応、楽器・機材紹介をこのブログにも書いてますが、自分のギターや周辺機材は数も少なくまた古いものばかりで恥ずかしい限りです。なぜ、新しいのを買わないかですが、ギターに限らず物欲がほとんどないと言う変わった性格に起因する点も大きいですが、本当の理由は上手に弾けるようになりたいからです。

ギターに限らず楽器が上手いとは、正確に弾くとか速く弾くのを基礎として、最終的には演奏で感情表現が出来ることだと思います。その為には、綺麗な音色が出せて、かつ多彩な音色が弾き分けられるかだと思います。これは、一流のクラシックの人の演奏を生で聴くと、いつも実感します。バイオリンの独奏などを聴くと、なぜそんなに美しく多彩な音が出るのかと感激します。

エレキ・ギターはアンプ(シミュレーター)やエフェクターでいろいろな音が作れます。ただし、それでは一音毎に音色を使い分けることはできません。感情表現をするためには、音色の使い分けは必須ですし、その為には機材に頼らず、右手と左手で多彩な音色を弾き分けられなければなりません。

それが出来るようになるためには、楽器を熟知する必要があります。しかし、複数の楽器をすべて熟知することは無理です。なので基本は1台、自分の場合はいつものストラト以外で感情表現を演奏することは出来ません。その点は、多くのクラシック畑の人たちも同じだと思います。1台の愛器と一心同体になるまで練習をしないと上手くはなれないと思います。

まあ、自分がそんな高レベルに達しているとは思いませんが、そうなりたいと思うが故に同じ楽器と機材にこだわってやってますし、やればやるほど音色のバリエーションが広がっていくのが実感できます。

そういうこともあって、最近はエフェクターもほとんど使わなくなりました。ただ、歪の度合いは右手左手だけでは限度があるので、オーバードライブ、ディストーションのみは補助的に使ってます。

タグ:機材 楽器 音楽
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宅録史6:給料で機材を買え [連載読み物]

自宅録音の黎明期を語る自分史の続きです。

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歌謡曲、クラシックと作曲経験を積み、その後、学生の特権「暇」を活用してロック、ポップスの歌物を12曲量産しました。MTRの使い方もこなれてきて、4トラックで5~6パートを重ねられるようになりました(ピンポン録音と言うテクニックを使います)。

そして、無事に卒業・就職して社会人になりました。と言うことは給料が入ると言うことに他なりません。さっそく、最初のボーナスでシンセサイザーを買いました。それを買えば、「どんな音」でも録音出来ると思ったからです。バイオリンでもベースでも何も、、、。

ところが、ちょっと甘かったです。当時、出たてのデジタルシンセはとても高価で、買えたのは、CASIO CZ-1000でした。発音数=4(音を悪くすれば一応8音も出ます)、強弱がつかない、エフェクターも入っていない、そして何よりも、全然本物の楽器と同じ音が出ませんでした。それが叶うのは、PCMシンセ(サンプリングされた波形が入っているシンセ)が世に出る3、4年後まで待たなければならなかったのです。

しかし高価な買い物ですし、元々、シンセが主役の音楽が好きだったこともあり、シンセの習熟に勤めました。CASIO CZ-1000は、操作が非常に分かりやすく、また、この頃になると、シンセの参考書等も出始めたので音作りはすぐに覚えました。しかし、困ったのは、そもそも鍵盤が弾けかったことです。

当時は鍵盤楽器を弾いたことはおろか触ったこともありませんでした(小学校の音楽室でちょっとは触ったかもしれません)。しかし、シーケンサーなんてない時代、MTRに録音する以上、細切れであっても実際に弾かなければなりません。ここから半年におよぶ苦悩の特訓が始まりました。今でも弾けるとは言えませんが、打ち込みに不自由がない程度には鍵盤がいじれるので、この時の努力は報われたと思います。

そして、社会人2年目となり、強制的な二人部屋の寮暮らしが終わり、自由なアパートでの一人暮らしになりました。徹夜でも何でもOKの生活が始まりました。さっそく、新しいドラムマシン(KORG DDD-5)、マルチ・エフェクター(Roland DEP-5、YAMAHA SPX90Ⅱ)と矢継ぎ早に買い、正真正銘のインスト物に挑戦しました。まだ、ギター・アンプ・シミュレーターは存在しませんでしたが、マルチ・エフェクターをトリッキーに使って、アンプもどきの音を編み出したこともきっかけとなりました。ハードに歪んだギターが録れるようになったのです。

宅録史_06

他の録音機材は変わってませんが、4トラックMTRとビデオ・デッキの音声トラックを行き来してダビングを重ね、もっと多くの楽器を重ねる技を独自に開発しました。これで、はじめてドラムマシンもステレオで録音出来るようになりました。シンセもなんとか弾いて、初期のハード・ロック・インストは4曲ほど完成しました(こちらこちらこちらこちら)。

しかし、この方法は、初期のウォークマンを使った録音と同じぐらいの労力を必要としたのです。機材を買えば買うほど録音に時間がかかるようになってきました。シンセも新しいドラムマシンもMIDI端子がついてました。その端子にシーケンサーという機械を繋げば自動演奏してくれると知りました。だが、それは何十万もしてまだまだ庶民には夢の世界。ひたすら録音しては間違え、やり直しては、また間違えを繰り返して、毎日、録音に励んでいたのです。

 今回の機材:CASIO CZ-1000、KORG DDD-5、Roland DEP-5、YAMAHA SPX90Ⅱ

 今回の教訓:社会人になると機材は買えるがそれを使う時間は少ない

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"ひかり" 音作り編 [ボーカロイド曲:制作中]

先週公開したボカロのオリジナル曲"ひかり"、いつものように製作後記です。今回は、シンセベースの音作りを中心にアレンジから抜き出して音で紹介します。


前回の曲の製作後記ではドラムとシンセの低音の音作りを紹介しました。今回の曲も同じ路線の音作りですが少し低音重視の音です。バスドラは同じように音を作りましたがベースはさらに凝ってみました。

テクノっぽいシンセベースで3つのパートを重ねました。いずれもいかにもって感じの音です。それぞれの音を解説してみます。紹介する音は、曲の2コーラス目の後半(動画の2:07から)から抜き出してます。

1.ベース:基本の音
 ノコギリ波のいかにもなシンセベースです。カット・オフ・フリケンシ―を変化させて表情を作ってます。このウネウネした感じはアナログシンセのつまみを動かす感じでマウスで演奏して録音します。

2.ベース:低音の補強
 コントラバスの音色です。強拍のみ打ち込んでます。

3.ベース:別のフレーズ
 ノコギリ波のシンセベースですが左右に広がった派手な音です。1のシンセと組み合わさるようにフレーズを作りました。

4.ベース:ミックス
 3つのベースを重ねました。かなり派手ですね。

5.ドラム
 おまけでドラムです。こちらも多くの音を重ねてます。

6.ドラム&ベース
 両者をミックスしてリズムが完成。他にバッキングのパートがなくても良いぐらい派手ですね。

こんな感じなので、この後、シンセやエレキを重ねていったら、音が飽和してしまってミックスダウンが大変なことになってしまいました。

いつものようにトラックの構成も書いておきます。

ひかり PianoRoll.

 シンセサイザー ドラム Roland XV-3080 : 3トラック
 シンセサイザー シンセ類 Roland XV-3080 : 12トラック
 サンプリング スネア : 1トラック
 エレキ・ギター : 1トラック
 ボーカロイド : 3トラック

(製作期間 : 2019年9月~10月)   

Copyright 2019 Katsumi Ochiai

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"ひかり" feat. MEIKO [オリジナル曲:ボーカロイド]

作詞編アレンジ編エレキ録音編と制作過程を紹介してきたボカロのオリジナル曲が完成です。今回はシンセをふんだんに入れてアレンジした曲です。今回もオリジナルのイラストを使った動画を作ったのでご覧ください。


リンクはこちら → https://youtu.be/l8y5b_WwUkk

前曲からアレンジの主役をエレキからシンセに変えて2作目です。今回もストリングスなどの生楽器の音色は使わないようにしてシンセっぽい音作りにしましたが、テクノっぽい打ち込みを主としつつも奇をてらった音は控えめにしてみました。

多くのシンセの音を重ねて、ちょっとやり過ぎでした。特に低音に音が集まってしまったので、ミックスダウンのバランス取りに苦労しました。一発で決まらずに四苦八苦でしたが、それはそれでいつもと違う音作りを楽しめました。もうちょっとこの路線で作ってみたいですね。

演奏ですが、ドラム、ベース、シンセ類は打ち込みのシンセ(Roland XV-3080)。サンプリングも使ってます。エレキはいつものフライングV、アンプシミュはLine 6 Pod2.0でMesa Boogie DUAL RECTIFIER(1994年)です。ボーカロイドは、MEIKO V3です。

動画と同じ音源ですが、いつものようにMP3もアップしておきます。

(製作期間 : 2019年9月~10月)  

Copyright 2019 Katsumi Ochiai

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"ひかり" エレキ録音編 [ボーカロイド曲:制作中]

ボカロ曲の製作。作詞編アレンジ編に続いて、エレキのバッキングの録音風景を動画で紹介です。

今回はシンセ中心のアレンジですが、やっぱりエレキも入れました。前曲と同じように主にサビに激歪みのバッキングを弾いてみました。前曲もそうでしたが、機械的なノリの演奏にロック的なエレキのミスマッチです。

とは言っても、かなり多くのシンセが入っているのでエレキが入り込む余地があまりないですね。ミックスダウンではエレキの音量はかなり抑える必要がありそうです。まあ、エレキはなくても良かったのかも。自己満足かもしれません。それはそれでこだわりと言うことで、、、。

動画の演奏ですが、2コーラス目の抜粋です。ドラムシンセ類は前回と同じ設定です。エレキはいつものフライングV、アンプシミュはLine 6 Pod2.0でMesa Boogie DUAL RECTIFIER(1994年)のシミュレートです。シンセ類の音を消してエレキを前面に出してミックスしました。では、どうぞ!


リンクはこちら → https://youtu.be/Ea1UhpThr1I

(製作期間 : 2019年9月~) 

Copyright 2019 Katsumi Ochiai


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