”Time” Electric Light Orchestra [お気に入りの音楽]
不定期連載のお気に入りのCDを紹介する企画の13回目です。前回はアイドルのBiSHのアルバムでしたが、今回は洋楽に戻ってElectric Light Orchestra(ELO)の1981年の9thアルバムです。
このアルバムは別の連載記事でもちらっと紹介しました(こちら)。今回、改めて紹介です。ELOはVo & Gのジェフ・リンが率いるアメリカのバンドです。当初はギターバンドにバイオリンとチェロが入る変わった編成のバンドでした。ポップなアメリカン・ロックをやってて1970年代後半は英米でヒット曲満載の売れっ子バンドでした。
今回、紹介するアルバムは、バンドが解散状態になって、契約上、ほぼジェフ・リンひとりで作ったようです。そのためにシンセサイザーが多様されていてギターバンド感は少なめです。SF的なコンセプト・アルバムになっているのも多用したシンセを活かすためだと思います。大きく作風が変わったアルバムですが、以前と同様に大ヒットしました。
当時、高校生だった自分はSFとシンセが好きだったので、このアルバムは好みのど真ん中でした。と当時に、シンプルでポップながら作り込まれた曲に感銘を受けて、作曲の世界に足を踏み入れてゆくきっかけとなったとても重要なアルバムになりました。自分の3rdアルバムは、この作品へのオマージュになってます。
とかとかありますが、ELOのこれ以前の”Discovery”や”Out Of The Blue”も傑作です。こちらではバンド的な演奏が聴けます。
今回、紹介するアルバムは、バンドが解散状態になって、契約上、ほぼジェフ・リンひとりで作ったようです。そのためにシンセサイザーが多様されていてギターバンド感は少なめです。SF的なコンセプト・アルバムになっているのも多用したシンセを活かすためだと思います。大きく作風が変わったアルバムですが、以前と同様に大ヒットしました。
当時、高校生だった自分はSFとシンセが好きだったので、このアルバムは好みのど真ん中でした。と当時に、シンプルでポップながら作り込まれた曲に感銘を受けて、作曲の世界に足を踏み入れてゆくきっかけとなったとても重要なアルバムになりました。自分の3rdアルバムは、この作品へのオマージュになってます。
とかとかありますが、ELOのこれ以前の”Discovery”や”Out Of The Blue”も傑作です。こちらではバンド的な演奏が聴けます。
“KiLLER BiSH” BiSH [お気に入りの音楽]
1年ぶりのお気に入りのCDを紹介する企画の12回目です。前回はポップなギターバンドSilent Sirenのアルバムでしたが、今回はアイドルのBiSHの2016年のメジャー1stアルバムです。
自分の音楽の好みの幅は広いですが、実はアイドル系もかなり好きです。とは言っても、一応、ビジュアル的な追っかけではなくて、音楽的なバックグラウンドがしっかりしていて曲が良いアイドルが好きです。
前回のSilent Sirenもそうですが、BiSHも裏方としてギタリストが曲を作っていて、多くの曲はロックを感じるカッコ良さがあります。その上でメンバー6人の声に個性があり、ハードな曲も歌いこなしてる点が好きです。
このアルバムは彼女たちのメジャー1stアルバムで、ハードコアなパンクからポップでアイドル的な曲までとても完成度が高いです。特に、紹介する”オーケストラ”はパンクなバンドサウンドと綺麗なストリングスの対比がとてもカッコいいです。
2019年にライブを経験しましたが、こちらもものすごい熱量で、やっぱりアイドルと言うよりパンク的な破壊力でした。
来年に解散してしまうようで残念ですね。でも、アイドルは勢いがあるうちに終わるのが良いですかね?。
前回のSilent Sirenもそうですが、BiSHも裏方としてギタリストが曲を作っていて、多くの曲はロックを感じるカッコ良さがあります。その上でメンバー6人の声に個性があり、ハードな曲も歌いこなしてる点が好きです。
このアルバムは彼女たちのメジャー1stアルバムで、ハードコアなパンクからポップでアイドル的な曲までとても完成度が高いです。特に、紹介する”オーケストラ”はパンクなバンドサウンドと綺麗なストリングスの対比がとてもカッコいいです。
2019年にライブを経験しましたが、こちらもものすごい熱量で、やっぱりアイドルと言うよりパンク的な破壊力でした。
来年に解散してしまうようで残念ですね。でも、アイドルは勢いがあるうちに終わるのが良いですかね?。
”サイレントサイレン” Silent Siren [お気に入りの音楽]
1年ぶりのお気に入りのCDを紹介する企画の11回目です。前回は洋楽でハスキーボイスのKim Carnesのアルバムでしたが、今回は邦楽に戻ってSilent Sirenの2015年の3rdアルバムです。
Silent Sirenは4人組のガールズバンドでした。初期はビジュアルが先行したアイドル的なスタートで演奏もそれなりでしたが、このアルバムぐらいから本格的なバンドとして成長してきました。特にドラム・ベースのリズムが格段によくなりバンドとして確立してきた頃です。
サウンド的にはとてもポップなギター・バンドで、また自分が好きな癖のある女性ボーカルです。ちょっとアニメ声的なところが好き嫌いが分かれるところですが自分的には大好きです。
アルバム全体として楽曲の良さは次の4thアルバム”S” の方がレベルが高いかもしれませんが、このアルバムに収録されている”KAKUMEI”がとてもカッコ良くこちらのアルバムを選択しました。この曲は彼女たちがバンドとしてやっていく決意的なものを感じる曲です。
2018年にライブへ行きましたが、その頃には演奏の技量もとても高くポップな曲調なのにハードロックみたいに迫力がありました。バンドとして完成している感がありました。残念ながらSilent Sirenは昨年末で活動休止となってしまいましたが、またいつかライブを観られたらと思います。
サウンド的にはとてもポップなギター・バンドで、また自分が好きな癖のある女性ボーカルです。ちょっとアニメ声的なところが好き嫌いが分かれるところですが自分的には大好きです。
アルバム全体として楽曲の良さは次の4thアルバム”S” の方がレベルが高いかもしれませんが、このアルバムに収録されている”KAKUMEI”がとてもカッコ良くこちらのアルバムを選択しました。この曲は彼女たちがバンドとしてやっていく決意的なものを感じる曲です。
2018年にライブへ行きましたが、その頃には演奏の技量もとても高くポップな曲調なのにハードロックみたいに迫力がありました。バンドとして完成している感がありました。残念ながらSilent Sirenは昨年末で活動休止となってしまいましたが、またいつかライブを観られたらと思います。
ライブ ”原田知世@オーチャードホール 6/21” [お気に入りの音楽]
6/21(火)にライブへ行きました。原田知世さんの40周年アニバーサリーツアーです。コロナもあって3年ぶりのライブです。
以前の記事("I could be free" 原田知世)にも書きましたが、原田知世さんはアイドル時代からのファンです。ライブは今回が初めてでしたが、予想以上に素晴らしいライブでした。
ピアノを入れたバンドに弦のカルテットのシンプルな編成で、シンプルに歌を聴かせる構成でした。知世さんの透明感のある声はもちろんですが、音程・声量も含めてとても安定していて完成度が高い歌を聴くことができました。
ソフトな曲調に対して予想外にロック的なバンドサウンドで個人的には好みでした。そのバックに負けない知世さんの歌、声量がこんなにあったとはちょっとびっくりでした。
ピアノを入れたバンドに弦のカルテットのシンプルな編成で、シンプルに歌を聴かせる構成でした。知世さんの透明感のある声はもちろんですが、音程・声量も含めてとても安定していて完成度が高い歌を聴くことができました。
ソフトな曲調に対して予想外にロック的なバンドサウンドで個人的には好みでした。そのバックに負けない知世さんの歌、声量がこんなにあったとはちょっとびっくりでした。
前半はデビュー以降の代表曲、後半は最近2枚のアルバムからの選曲でした。最近の曲のクオリティーが高いのでどちらも満足でした。アンコールの最後は”時をかける少女”。デビュー当時のような歌い方で本当に透明感のある方ですね。
お歳をとられても透明感のある外見や仕草や本当に歌が好きで長年継続していることなど、それらが歌・演奏に集約されていて会場も盛り上がってました。最後の最後に熱烈なスタンディングオベーションの中、号泣して挨拶した彼女の姿を見て、まだまだファンを辞められそうにありません。
ちなみに、クラシックを除くと自分は激しめのロック系のライブ観戦が中心で、会場もほとんどがスタンディングでした。今回のように座ってじっくりと歌を聴くライブは初めてかもしれません。上手な歌を聴くにはこれも良いな~と思いました。
"Mistaken Identity" Kim Carnes [お気に入りの音楽]
今回はだいぶ昔に戻って、自分が洋楽に目覚めた頃のアルバムです。まだ、アナログ・レコードの時代です。Kim Carnesはアメリカのソロ・アーティストで、カントリーっぽさもありつつ、ちょっとロックよりのポップスを歌っている人です。
長く活動している人のようですが、このアルバムに入っているカバー曲”ベティ・デイビスの瞳”が全世界的に大ヒットしてブレークしました。今でもたまにTVなどで使われるので聴いたことがある人も多いと思います。
聴いてもらえると分かりますが、とてもハスキーで個性のある声です。以前も書きましたが自分は癖のある声の女性ボーカルが好きですが、まさにそのど真ん中の好みです。また、80年代ぽいシンセサイザーやリズムのアレンジなどカッコよさが満載の曲だと思います。
"僕と君の全てをロックンロールと呼べ" サンボマスター [お気に入りの音楽]
お気に入りのCDを紹介する企画の9回目です。前回はクールなハウス/アンビエント系のMobyのアルバムでしたが、今回はまた邦楽に戻ってサンボマスターの2006年の3rdアルバムです。
自分は比較的幅広く音楽を聴いていてますが、中でもシンプルでパンク的なバンドは大体ツボにハマります。サンボマスターもまさにそのタイプです。シンプルなロックですが、メロディーや歌詞が力強く、とても好きです。特に暑苦しいまでの強力なボーカルがカッコいいです。
歌の上手い人や演奏の上手い人はたくさんいますが、やっぱりロックは正確さや美しさよりも鬼気迫る情熱を感じる歌と演奏だと思います。その点、サンボマスターは自分的には満点。一番カッコいいバンド・サウンドだと思います。ライブも煽りがうまくて観客との一体感が物凄くてとても強力です。でも、フェスでの短いライブしか経験してないので、フルのライブに一度は行ってみたいと思ってます。
今回紹介するのは、TVドラマの主題歌にもなって有名な"世界はそれを愛と呼ぶんだぜ"が収録されている3rdアルバムを紹介します。このストレートなタイトルをカッコつけずにカッコよく歌えるのはサンボマスターだけですね。オフィシャルPVがないようで、動画はネットで探したライブ映像です(リンク切れになるかも?)。
"Hotel" Moby [お気に入りの音楽]
お気に入りのCDを紹介する企画の8回目です。前回は女性ボーカルで元ちとせのアルバムでしたが、今回はまたエレクトリックな洋楽に戻ってMobyの2005年の7thアルバムです。
Mobyはアメリカのミュージシャンです。日本での知名度は低いですが、今までのアルバムセールスが2000万枚以上で世界的には有名な人です。様々なジャンルの曲を作ってきましたが、基本的にはハウス系の人だと思います。バンドのギタリストでのデビューだったそうですが、DJを経てダンス系の曲を出し始めてから有名になりました。
サンプルなどのハウス的な打ち込み他、ギターやシンセなども自作自演で多彩な人です。歌はゲストボーカルやサンプリングが多かったですが、このアルバムから自ら歌うことが多くなりました。地味ですが味のあるこの人のボーカルが自分は結構好きです。
このアルバムは、Mobyが派手なダンス系から内省的なアンビエント系に曲調が変わっていく途中に作られた過渡期のアルバムです。とても売れたその前の2枚のアルバム、"Play"、"18"は勢いがあって良いですが、それとは異なり、淡々としていながらとてもポップに作り込まれていると思います。一聴するとDJや打ち込み系には聞こえなくて、上質なポップスアルバムと言えそうです。
動画は、当時、CMなどにも使われていた"Lift Me Up"です。彼特有のクールなポップさが前面に出たカッコ良い曲です。
"ノマド・ソウル" 元ちとせ [お気に入りの音楽]
あらためて説明するまでもないですが、元ちとせさんは奄美大島出身の女性ボーカルで、とても上手く、そして個性のある歌声の方です。デビュー作の"ハイヌミカゼ"から話題になったのでご存知の方も多いかと思います。
彼女は、語るような静かな曲からロック的な勢いのある曲まで幅広く歌いこなしますが、どんな歌でも独特な歌いまわしで歌います。出身である奄美諸島の民謡にルーツがあるそうで、人によって好みが分かれますが、自分にはその歌い方がとても響きます。自分は沖縄の民謡も好きですが、それに近い歌いまわしですね。
自分は声や歌い方に癖のある女性ボーカルが好きな傾向がありますが、元ちとせさんはまさにそのど真ん中です。その歌声がとても共鳴します。
デビューアルバム、この2ndアルバム、3rdの"ハナダイロ"とどれも好きですが、このアルバムに収録されている曲"音色七色"がとても好きなので、このアルバムを選びました。動画は、その"音色七色"です。元ちとせさんはオフィシャルPVがないようで、ネットで探したライブ映像です(リンク切れになるかも?)。
"Come With Us" The Chemical Brothers [お気に入りの音楽]
久しぶりにお気に入りのCDを紹介する企画の6回目です。前回はパンクバンドのGreen Dayのアルバムでしたが、今回はまたジャンルが変わってThe Chemical Brothersの2002年の4thアルバムです。
The Chemical Brothersは、DJでもあるトム・ローランズとエド・シモンズ の二人のユニットです。ジャンル的にはテクノ、エレクトロ系ですが、DJ的なダンス・ミュージックとロックの両者のエッセンスを持った独自のジャンルを切り開いたパイオニアです。この独特のサウンドをビッグ・ビートと呼ぶ場合もあります。
基本的にはサンプリングのドラムや歪んだベースのサイケデリックなサウンドが特徴です。ボーカル曲とインスト曲は半々ぐらいで、歌は彼らが歌ったり、いろいろなゲストが歌ったりです。エレクトリックな音を多用していますが、自分としてはロックに近いと感じます。70年代のサイケデリックなリズム&ブルースを現代に甦らせたら、、、と言うのが自分なりのイメージです。
以前、このブログでも書きましたが、エレキを買う前はシンセサイザーに憧れていました。その名残でテクノやエレクトリック・ポップも大好きですが、The Chemical Brothersは、それらとロックの融合でもあり、自分的には両者の美味しいとこ取りでツボにはまるのかもしれません。
アルバム毎に微妙にサウンドは変わってきており、どれもオリジナリティー溢れる作品ばかりですが、このアルバムはミディアムテンポで反復するリズムが心地良いです。彼らの持ち味であるサイケデリックさや暴力的な音は控えめですが、瞑想するような雰囲気がとても引きこまれます。
動画は、淡々と続くミディアムテンポのリズムと浮遊感のあるメロディーが心地よい"Star Guitar"です。動画はアルバムバージョンと違って短縮版なのがちょっと残念です。
"21st Century Breakdown" Green Day [お気に入りの音楽]
お気に入りのCDを紹介する企画の5回目です。前回は原田知世のアルバムでしたが、今回は洋楽に戻ってGreen Dayの2009年の8thアルバムです。
少しマイナーなアルバムが続いてましたが、今回はロックに興味がある方なら誰でも御存じな超有名バンド、Green Dayです。言うまでもなく、このアルバムも含めて1000万枚以上売り上げたアルバムを連発している3人組のパンクバンドです。パンクと言ってもポップでシンプルなロックバンドで、勢いだけのパンクとは一線を画していると思います。曲も覚えやすくて、どのアルバムも名曲揃いで大好きなバンドです。
メジャーデビュー後の3rdアルバム以降はどれも甲乙をつけがたいのですが、このアルバムと前作の"American Idiot"の2作は、アルバムを通して物語性のあるミュージカル的な構成となっており、ものすごく作り込んだ作品となっています。アルバムを通しての全体の流れも素晴らしいですが、個々の曲もバラエティーに富んだ名曲揃いだと思います。"American Idiot"とどちらを選ぶかは悩みましたが、どちらも素晴らしくて決められないので、単純にタイトルがカッコ良い方にしました(笑)
パンクなので演奏は難しいことはやってませんし、ギターも簡単にコピーできてしまうと思います。しかし、演奏は素晴らしいと思います。無駄をそぎ落とし、ツボを押さえ、曲の良さを生かすアレンジと演奏は作曲をする上でもとても参考になります。やっぱり、人の心を動かすのは演奏の技量ではなく、曲の良さ、曲に対する思いだったりするのかなと、彼らの曲を聴くたびに思います。
とかとかの理屈を抜きにしてもカッコ良いですし、解説するまでもなくロックの歴史に残る名盤と言って良いと思います。動画は、表題曲の"21st Century Breakdown"です。