"サビついた街に" ミックス編 [ボーカロイド曲:制作中]
今回も制作後記と言うことで、先週アップしたボカロ曲のオリジナル曲"サビついた街に" についての雑記です。今回はサウンド、、、ミックスでのボーカルの音作りについてです。
今回の曲は、パンク系と言うことでサウンドもかなりワイルドです。ミックスのサウンドは一聴して歪み気味に聞こえるのが分かると思います。歪んだ音色で録音したベースやエレキに加えて、元は打ち込みでクリアな音のドラムもミックス時に強力なコンプレッサーをかけてシンバルなどは音が割れて聞こえるようにしています。
それに合わせてボカロの歌も歪ませた音作りをしました。その過程を紹介します。サビの1回目の抜粋です。
まずは、ボカロの素の音。ボリューム等はほぼ最大で書き出してますが音が小さいですね。
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強力にコンプレッサーをかけて音圧を出します。軽くディエッサーもかけてます。
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歪ませます。マルチ・バンド・ディストーションと言う周波数帯域ごとに歪みを調整できるエフェクターを使用しました。低域の歪みを抑えることにより言葉が聞き取りにくくならないように調整しました。
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残響を加え、最後にミックスのマスターアウトでリミッターをかけてさらに音圧を稼ぎます。
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そして、完成版。00:55からが同じ個所です。
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といった感じで音を作ります。アナログのテープなどで実際のバンド演奏をマイクで録音すれば、何もしなくても歪んで良い感じに音が馴染むのですが、PC上のデジタル作業だと音を歪ませて汚すのが大変です。
いつものようにトラックの構成も書いておきます。
シンセサイザー ドラム Roland XV-3080 : 1トラック
シンセサイザー シンセ類 Roland XV-3080 : 4トラック
サンプリング スネア : 1トラック
ベース : 1トラック
エレキ・ギター : 3トラック
ボーカロイド : 3トラック
(製作期間 : 2017年1月~3月)
Copyright 2017 Katsumi Ochiai
ボカロの音作りの過程を段階を追って聴くことができ、これは貴重だと思いました!
「マルチ・バンド・ディストーション」、周波数帯域ごとに歪みを調整できるエフェクターですか!?
スゴイものがあるのですね(∩´∀`)∩
ずいぶん違って聴こえるので驚いてしまいました。
PC上のデジタル作業で、わざと音を歪ませて汚す、、、そういった細かい技の使い方が、曲に臨場感を持たせているのだと思いました♪♪
by saia (2017-07-05 04:24)
>saiaさん
「臨場感」まさにその言葉ですね。シンセやサンプリングやボカロはとても品質の良い音ですが、それだと当たり障りのない作り物っぽい音になってしまいます。品質を落とさないで音を汚すのが難しいところです。
ちなみに古いPCで当時のフリーソフトのエフェクターを使ってたりするので、昨今の音楽制作環境と比べると、ある意味、アナログな手作業の作り方かもしれません。
by ok-rock (2017-07-05 19:56)