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ハーモニー(コード)は難しい [雑感]

以前、コード進行の解説を書きました(こちらこちら)。作曲をやっている人にしか興味がない内容だとは思いますが、今回も続きを書いてしまいます。とは言っても、今回はコードの解説ではなく、ダラダラとハーモニーにまつわる雑記です。作曲を始めた頃、難しくてどうにもならなかったのがハーモニー(コード進行)でした。何でそんなに難しいのか、その後、分かったことを書いてみます。

Keys

音楽は、リズム、メロディー、ハーモニーの3つでできていると言われます。ただ、その3つは対等ではなく、ハーモニーがない音楽も多く存在します。また、ハーモニーもメロディーもない音楽も存在し、例えば、多くの土着的な音楽は打楽器のみで歌も掛け声程度といったリズムだけのものが聞かれます。

ハーモニーのみの音楽がないのは当然ですが、メロディーのみの音楽も存在しません。メロディーにテンポや拍子などのリズムがなければ、話し言葉と変わらなくなってしまうからです。当然ながら歌は世界中にあるので、そこにリズムとメロディーは存在します。ただ、古くからある多くの曲は全員で同じメロディーを歌うのが一般的で、合いの手程度はあったとしても綺麗なハーモニーをつけることはありませんでした。例えば、日本の古来の歌もそうです。

音楽の成り立ちを考えると人類の創成と同じくしてリズムが生まれ、言葉が生まれた頃にメロディー(歌)が生まれ、最後にハーモニーが生まれたと考えられます。では、ハーモニーがいつごろ生まれたかと言うと、ヨーロッパの中世に芽生え、バロック時代に花開きました。およそ、400年前です。リズム、メロディーと比べると何万年もの時間の隔たりがあります。

また、ヨーロッパ以外の地域では、理論的に説明できる明確なハーモニーを持った音楽は生まれませんでした。歌をコーラスで歌うと言うのは、ヨーロッパだけで生まれた特殊なことなのです。例えば、日本の雅楽などにもハーモニーがありますが、何パターンかが世襲的に受け継がれてきただけで、多彩なハーモニーへの発展はありません。

その浅い歴史、ヨーロッパのみで発展した経緯を考えるとハーモニーは、リズムやメロディーのように我々の脳に深く刻まれているとは言いがたいのです。なので、直感的に、または生まれながらに出来ることは極めてまれだと言えます。やはり、勉強して覚えるしかないのがハーモニーなのだと思います。

ただ、ジャズを期に生まれたコードと言う概念は、複雑なハーモニーの極一部を切り取り、分かりやすく体系化しています。理論を知らずにハーモニーを演奏することもできますし、理論を勉強するとしても容易です。なので、コードで音楽を作っていくジャズやロックやポップスはハーモニーを勉強しやすいとも言えます。なので、素人でも手が出ると思います。

ただし、コード進行は、ハーモニーを簡易的に表現する手段であって、ハーモニーのすべてを語ってはいません。コードを「ジャーン」と弾くロックと何十ものパートが別々にメロディーを弾いてハーモニーを作るオーケストラでは、その奥深さは比になりません。どちらの音楽が優れているかと言うことはありませんが、まったく違うハーモニーであるのは確かです。

、、、とかとか長くなりましたが、ハーモニーは奥が深く、まだまだ語ることはありますが、それらを語るのは、またそのうちいつか、、、。


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