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宅録史16:作曲システムを完成しろ [連載読み物]

久しぶりに自宅録音の黎明期を語る自分史の続きです。

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当時、PCの世界では急激な性能向上が始まりました。実は、前回買った自分のマックは、性能の要であるCPUをボードで入れ替えることが出来るため、CPUボードの値段の下落を待って入れ替える事を当初から計画済みでした。今までマック内では2トラック程度の再生しかできなかったのですが、これにより、10数トラックの再生が可能となりました。自分が作る曲では十分なトラック数で、これで常に悩まされたトラック不足から解消されました。

また、使える数は限られますが、マックの内部でソフトウエアのシンセやエフェクターを使う事も出来るようになりました。これらはハードウエアの機材を買うより桁違いに安いですし、フリーソフトも多いのでふんだんに使える環境となりました。特に、古いアナログ・シンセをシミュレートしたソフトの音は、自分にとっては中学時代の憧れの音そのものでした。

トラック数に余裕が出たこともあり、MIDIの打ち込みでのコントロールが難しい古いシンセ(CASIO CZ-1000、KORG POLY-800)もマック内へ録音してから、打ち込みの代わりにデジタル音声で編集することができるようになり、これも活躍できる環境になりました。

ただし、現在のようにPC1台でミックスダウンまで完結できるほどには、PCの性能は高くなく、すでに購入済みのデジタルミキサー(YAMAHA 02R)との併用のシステムとしました。すべてのデジタル音声とMIDIの打ち込みがマックから再生され、02R側でデジタル音声とシンセからのアナログ音声をミックスするシステムとしました。フェーダーやダイヤルを視覚で確認出来て、実際に手で調整できる02Rのメリットを生かしたい気持ちもあり、無理してPC内で完結するシステムとはしませんでした。

宅録史_16

このシステムで3rdアルバムを製作しました(こちら)。すでにギターは弾いておらず、自分としては中学生の頃に夢見たシンセやボコーダーのボーカルが主となるテクノ的なアルバムが完成しました。やりたかった事をやり切った自負はありますが、何でも出来る高度なシステムなだけに、とにかく緻密に作り込み過ぎてしまいました。結果には大満足でしたが、5年もの歳月をかけてしまい体力的にも精神的にも限界でした。

そして、完成と同時にギターに続いて作曲活動もギブアップしてしまうことになります。無理し過ぎて燃え尽きたことと体がもたないと感じたためです。その後、宅録を再開するのは10年後になります、、、。

 今回の機材:XLR8 MACh Speed G3 400、Sonorus StudI/O

 今回の教訓:やり続ければいつかは到達する
       (けどやり過ぎると力尽きるよ)

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